BMW ターボモデルの定番故障「チャージパイプ破損」

BMWのターボ車には持病とも呼べる定番の故障部品があります。それが「チャージパイプ」です。チャージパイプとはインタークーラーとインマニの間にある部品で、ちょっとした加速時などふとした瞬間に突然破裂して走行不能に陥ります。

社外品のチャージパイプ について調べてみると「アルミ製により膨張を抑えスロットルレスポンスを改善、ターボラグを減少!」、「30馬力向上!」等というホントかどうか怪しげな説明をよく見かけますが、チューニング効果云々以前に純正部品の耐久性が低いため、ある程度走行距離が進んでいるBMWのターボ車に乗っている人は即交換することをオススメします。

県外の峠で突然のチャージパイプ故障 走行不能に…

筆者の場合だと友人と峠にツーリングに出かけたときに突然その時がやってきました。峠を走っていると急にボンネットから破裂音が響き、アクセルを煽っても「ボー」という低い音がするだけで全くパワーが出なくなってしまいました。急いで近く空きスペースに車を停め、お世話になっているチューニングショップに連絡を取ってボンネット内を確認したところ、「チャージパイプ」が破裂していたということがわかりました。

チャージパイプが破損するとパワーが出なくなるのはもちろんのこと、フィルターを通らずエンジンに空気が入ってしまうため、小石や布切れなどを吸い込んでしまうとエンジンブローに繋がりかねず事実上走らせることが出来なくなってしまいます。

運の悪いことに故障した場所は峠の頂上付近で、有料道路だったこともありレッカーの手配やらなんやらで実際に車が運ばれるまで4時間ほどかかったのですが、 雪が降る中男二人がじっと車内で過ごすというのは悲惨以外の何物でもありませんでした。

チャージパイプの交換費用は3万5000円ほど

筆者の悲惨な状況はさておき、皆様も突然の故障に悩まされないためにもチャージパイプに限っては前もって予防交換することを強くオススメします。交換時期の目安は出来るだけ早く交換したほうがいいのはもちろんですが、走行距離が5万kmを超えてきた車が要注意で、5万キロ未満でもブーストアップしている車や激しい運転をしている車はいつ壊れてもおかしくありません。また、 BMWのターボ車で特に注意が必要なエンジンは高出力なN54、N55、B58になります。

チャージパイプ自体はネットで買ってしまうのが安く、下記のようにエンジンの型に合わせて市販されています。筆者が購入したものはFTP Motorsport社のチャージパイプですが、価格も安く品質も良く、定番品となっているだけにバランスの取れた良い製品だと思います。

また、 社外品のアルミ製のチャージパイプは純正品の樹脂製チャージパイプより方が価格が安く、純正品に交換するくらいであれば社外品の強化チャージパイプに交換してしまったほうが故障リスクも少なく純正品に拘る理由は全くありません。

交換に必要な費用については、部品代のほか作業工賃がかかってきますが、筆者の場合突然の故障のため作業してもらうショップを選べる状況ではなかったものの、部品持ち込みで1万2000円ほどの費用で交換してもらいました。そのため、通常であればもう少し安く交換することができるかと思います。

おすすめの記事