FF真っ向勝負! 新型1シリーズと新型Aクラスを比べてみた

長年FRに拘り続けてきたBMW 1シリーズですが、ついにFF化されたことで大勢のライバルと真っ向勝負することとなりました。このプレミアムFFコンパクトカーセグメントではVW GOLFやAUDI A3、メルセデス・ベンツ Aクラス等がひしめき合い熱い戦いを繰り広げています。

そこで今回は、殆ど同じタイミングでフルモデルチェンジしたメルセデス・ベンツの新型Aクラスと比較したいと思います。

ますはフロントから見た印象ですが、新型1シリーズはキドニーグリルの巨大化によりエントリーモデルながら威圧感のある迫力のデザインとなっています。対して新型Aクラスは上位モデルであるEクラスに似た上品なフロントマスクを採用しており、リップスポイラーやカナードを装備しつつもゴテゴテを感じることのないまとまった印象です。また、新型Aクラスはより低い位置にヘッドライトをマウントしていてスポーティな雰囲気を感じさせます。

サイズは互角なM135iとA35。プロポーションはA35の方がダイナミック

続いてプロポーションですが、新型1シリーズのサイズと新型Aクラスのサイズは以下のようになっています。

全長×全幅×全高

BMW 1シリーズ      : 4319×1799×1434mm

メルセデス・ベンツ Aクラス : 4419×1796×1440mm

数値で見ても全長×全幅×全高とかなり似通っています。ここまで似ていると印象の違いはパッケージングというよりは殆どデザインの違いによるものだとわかります。

サイドから見た印象ですが、Aクラスはプレスラインが浅くサイドウィンドウもフロントからリアにかけて殆ど水平となっていてメルセデス・ベンツらしいデザインを感じさせます。対して1シリーズは上位モデルである3シリーズ等とは全く異なる印象で、リアにかけてウェストラインが激しく跳ね上がっています。今回は1シリーズの最上位モデルであるM135iとAMG A35を参考にして比較していますが、A35では固定式のリアウィングやカナード等の装備によりスポーティでアグレッシブな印象となっていて 、 「豪華なメルセデス・ベンツ」 、「スポーティなBMW」 の図式はエントリーモデルでは当てはまらないようです。

実用的でスポーティな新型1シリとド派手な新型Aクラス

続いてインテリアになりますが、内装の作りではどちらのブランドもイメージ通りの仕上がりとなっているようです。新型1シリーズは実用性とスポーティを兼ね備えたまとまりのあるデザインで、新型Aクラスはメッキ処理や随所にイルミネーションを取り入れたド派手なデザインとなっています。個人的には 豪華なAクラスの内装も少し気になりますが、BMWの方が使いやすそうで 長く乗るなら飽きのこないデザインだと感じました。

総括としては上位モデルに近づけた新型Aクラスと上位モデルと差をつけた新型1シリーズという印象となりました。上位モデルに近づけるとメーカー内で顧客を食い潰し、より単価の低い車種の販売割合が増えることに繋がりますし、上位モデルと差をつければ メーカー内のヒエラルキーは守られるものの他社に顧客を奪われかねません。どちらが正しいということはありませんが、エントリーモデルの購入を検討している顧客からすると前者のほうがお買い得感があるのではないかと思います。

個人的にもエントリーモデルではAクラスに歩があると考えていて、 2Lターボで420馬力超えと噂の新型A45の登場が気になっています。

おすすめの記事